9月で早々と前年超え 訪日外客数累計は1448万人に
日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)によると、9月の訪日外国人客数(推計値)は前年同月比46.7%増の161万2千人だった。これで今年の累計は1448万8千人となり、昨年記録した1341万人を早々に突破した。9月単月の過去最高だった昨年を51万3千人上回った。JNTOはその要因として、韓国やマレーシアなどアジアで休日が多く、中国で中秋節休みがあるなど旅行しやすい環境が整っていたことが大きいという。そのほか、航空路線の拡大、中国からのクルーズ船の寄港に加え、査証免除や消費税免除制度の拡充など政策面での進展を挙げている。
市場別ではインドとロシアを除く18市場が9月単月の過去最高を記録。9月までの累計では、7月の中国、8月の香港に加え、韓国が285万6千人、フィリピンが18万6千人、ベトナムが13万9千人となり、5市場が14年の年計を上回った。
中国は、同99.6%増の49万1千人と今月も大きな伸び。9月はクルーズ需要の増加が顕著で50隻が寄港、14年より9万人増の約12万4千人がクルーズによって日本を訪れた。
韓国は同38.6%増の30万2千人、台湾は同37.2%増の30万3千人、香港は同64.9%増の11万5千人と近隣市場は概ね好調だった。
JNTOでは、10月は中国の国慶節などアジアで旅行しやすい日並びの市場が多く、紅葉シーズンもあり順調な伸びが期待されるという。
9月までの累計は同48.8%増。このペースでいけば今年の年間累計は2千万人前後となる。