ツーリズムEXPO開催(2) 「海外の期待に応える国に」
ツーリズムEXPOジャパン2015の開会式が9月25日、東京ビッグサイトで行われた。海外の観光大臣や観光関係者ら多数が出席した。主催者の田川JATA会長はあいさつで、地域性の拡充や国際的な広がりなど、ツーリズムEXPOジャパンが拡大していることを紹介。「今年は国内47都道府県が出展し、ジャパンナイトでは青森県のねぶたが運行します。海外からの出展は141カ国・地域です。日本の海外旅行は自由化から51年が経ち、踊り場状態にありますが、進化させ、送り出し国としての海外からの期待に応えたい」と決意を示した。
開会式であいさつする田川JATA会長
ジャパンナイトで、雨の行幸通りを運行した青森ねぶた
式典後に行われた国際観光フォーラムでは「旅と文化」をテーマにした基調講演やパネルディスカッションのほか、(1)訪日旅行(2)アジア旅行市場分析2015(3)ハラール(4)海外旅行(5)国内観光―のテーマ別に各種シンポジウムが開かれた。
このうち訪日旅行シンポジウムでは「インバウンド需要の地方分散と広域観光の促進」について、熊野古道やJR九州など地域の取り組みを例に方策を探った。
国際観光フォーラムで開かれた訪日旅行シンポジウム
和歌山県の田辺市熊野ツーリズムビューロー多田稔子会長は、当初行っていたプロモーションだけでは集客ができなかったことから旅行会社を設立し、年間の取扱額が1億5千万円までになった。
成功の理由について多田さんは「基本スタンスをしっかり持っていることや、外国人をスタッフに迎えたことが大きな要因」と話す。熊野が目指しているのは「持続性のある質のある観光地」。(1)ブームよりルーツを大切に(2)マスより個人(3)上質な観光地でインバウンドを推進―の3つの基本スタンスからターゲットを欧米豪のFITに絞っていることなどを紹介した。
→ツーリズムEXPO開催(3) 17万4千人来場に続く
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