トランプ氏「日本を助ける必要ない」
【ワシントン時事】「日本が攻撃されれば、米国はすぐに助けに行かなければならないが、われわれが攻撃を受けても、日本は助ける必要はない。条約は不公平だ」。2016年米大統領選に出馬している不動産王ドナルド・トランプ氏(69)は25日夜、アイオワ州の集会で数千人を前に演説し、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約は不平等だと訴えた。 日本をはじめとする諸外国への強硬発言が止まらないトランプ氏。共和党指名争いの首位を独走している背景には、保守層の一部がこうした強気の姿勢に共鳴している面もあるようだ。 諸外国をやり玉に挙げるのは「トランプ演説」の定番だ。6月の出馬表明の際、メキシコ系の不法移民を「婦女暴行犯」と呼んで物議を醸した。メキシコに次いで標的にしているのが日本と中国。実業家だけに、特に両国との貿易赤字に矛先を向けている。 トランプ氏は25日の演説で「米国は中国と日本に雇用を奪われている。雇用を取り戻そう」と力説。「誰に交渉してほしいか。ジェブ(ブッシュ元フロリダ州知事)か、ヒラリー(クリントン前国務長官)か、トランプか」と呼び掛けると、聴衆から「トランプ!」と歓声が上がった。 ...