夏はおんせん県へ「おおいたDC」スタート 新大阪駅で団体臨時列車出発式
JRグループと大分県が共同で開催する「おんせん県おおいたデスティネーションキャンペーン(DC)」が、7月1日から始まった。4日は新大阪駅で団体臨時列車の出発式が行われ、主催2団体が9月30日まで3カ月間のDCの成功を誓った。DCが大分県全域で実施されるのは20年ぶり。別府や由布院をはじめとする「温泉」をメーンに、豊後水道の関アジや関サバ、宇佐や中津のから揚げなどの「食」、由布川峡谷や龍門の滝などの「自然」といった観光素材を全国にPRする。
JRグループでは、JR九州がDCに合わせてスイートトレイン「或る列車」を登場させる。明治時代に活躍する予定だった幻の客車をモデルにしたもので、8月8日から大分駅と日田駅の間を1日1往復する。JR西日本は日本旅行とともに、DCオープニング企画として関西から山陽新幹線の団体臨時列車と特別なトワイライトエクスプレスを運行した。
4日の出発式で、大分県の二日市具正副知事は「今年は東九州自動車道全通や新しい大分駅『JRおおいたシティ』の開業があり、県の観光にとって大きな追い風になっています。DC開催はその魅力を国内、海外へ売り出していく好機だと考えています」。
新大阪駅で開かれた団体臨時列車の出発式
JR西日本の堀坂明弘営業本部長は「『リメンバー九州』キャンペーンを展開するなど九州への旅行喚起を行っており、キャンペーン期間中だけでなくアフターDCの形でも発展していくように取り組んでいきます」。
大分県で育った大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭は「昭和30年代に集団就職で大分から関西へやってきました。今度は関西から大分へ行く時代が始まりました」と話した。