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貸切バス新制度を語る 西村昌之さん(名鉄近鉄旅行・バス両社社長)(2)

貸切バス新制度を語る 西村昌之さん(名鉄近鉄旅行・バス両社社長)(2)
―何が何でも料金を下げて売る時代ではなく適正な価格を設定し、お客様に納得してもらうサービスを提供するということですね。 そうです。大手旅行会社は安いツアーでも利幅が大きなところで補い、ハイシーズンの料金設定などで帳尻を合わせられるでしょう。多売するところは可能ですが、我々のようなところではできません。ツアーの質にこだわることが必要です。距離制限する新制度 商品設定に工夫を ―バス料金が上がったことで新幹線で最寄の駅まで行き、そこからバスで回るというツアーが多くなったと聞きます。 確かにバスツアーは変わりつつあります。バス会社の立場でいうと、そういった仕事も受けています。大阪からのツアーでは岐阜羽島まで迎えに行きます。関東方面からは三河安城まで行くようなものもあります。 新制度は料金だけではなく、バスが走る距離も制限を受けるということが重要です。一定の距離を超えると運転手は2人必要になってきます。バス会社としては1台のバスに2人の運転手をつけるのは極力避けたいので、これまで可能だったところへ行けなくなっているケースも出ています。 距離がある足の長いツアー、例えば草津は遠い。関西から草津温泉へのバスツアーは無理です。400キロを超えてしまい、バスの運転手が2人になるため、実質関西から1人の運転手のバスツアーでは草津へ行けないことになります。しかし料金は上がりますが、関西から新幹線で岐阜羽島まで来てそこからバスということであれば、草津温泉まで運転手1人で走ることができます。 すべてが新幹線になると料金が高くなりすぎるため、JR東海や西日本も様々な設定の中で取り組みがなされています。それがバスツアーに影響を与えているのは事実ですが、すべての行程をバスで行くツアーの良さ、新幹線とバスを組み合わせたツアー、その両方を組み合わせた商品などバラエティーが増えたという感覚を持つことが大事です。 →貸切バス新制度を語る 西村昌之さん(名鉄近鉄旅行・バス両社社長)(3)に続く 1 | 2 | 3
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