学んでから旅する歴史講座 近ツー個人関西、創立60周年で開講
近畿日本ツーリスト個人旅行関西営業本部(田口久喜常務取締役本部長)は「学んでから旅する歴史講座」を開講し、国内旅行の新しい旅のスタイルを提案する。同社の創立60周年記念事業と位置づけた事業で、第一講座は幕末の山口県に関する歴史講座を2月と3月に2回実施。受講後の4月に、講座で学んだ舞台を訪ねる現地へのツアーを行う。
1回目は2月21日、大阪市北区の大阪駅前第4ビルで行われた。同社のホームページや各支店に設置したチラシ、DMなどを見て申し込んだ参加者は140人で満員御礼の講座となった。
第1回講座は満席
講師は、京都女子大学非常勤講師で歴史地理学者の中村武生さんが務めた。「幕末の偉人『吉田松陰』時代背景と取り巻く人々」と題し、松陰の妹・文が主人公のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」を取り上げ、松陰と関係する人たちの姿を史料に基づいて紹介。ドラマや小説とは異なる松陰像とその周辺の人たちの素顔を明らかにした。
中村さんは「大河ドラマでは重要な役割を果たす文ですが、実際に松陰が残した手紙を読み解くと最も手紙のやりとりをしたのは松陰と歳の近い長女の千代です。松陰は文にはほとんど無関心だったようです」。
野山獄のシーンも「犯罪者が一堂に集まるというようなことはありえませんが、史実を知って楽しく大河ドラマを見ていきましょう」。
同日、京都・河原町と兵庫・三宮でも同じ内容の講座が開かれた。
講座を企画した関西営業本部の足立素世係長は「今後も第二講座で台湾、第三講座で長崎を舞台にして行い、継続して日本各地をテーマに取り上げていく計画です」と話していた。