年末年始はまずまず堅調－ＪＴＢ旅行動向見通し

ＪＴＢがこのほど発表した年末年始（12月23日―２０１５年１月３日）の旅行動向見通しによると、１泊以上の旅行に出かける総旅行人数は前年比０．３％減の３０４５万人。１９６９年の調査開始以来過去最高だった前年よりは若干減少したが、過去２番目の多さになった。最大９連休の日並びが物価上昇の影響を抑え込み堅調な旅行意欲を示した。アンケート結果から旅行者の心理を探ると、今年の年末年始にしたいこととして「旅行へ行く」は13．４％で昨年の13．２％と同水準だが、年末年始の旅行を予定している人の平均旅行予定日数は３．５日と昨年より０．３日短縮。利用交通機関や宿泊場所も節約傾向がうかがえるなど景気や物価への慎重な心理が透けて見える。実際に平均旅行費用は、海外は同２．３％増の22万２千円だが、国内は同３．９％減の３万８００円となり、総旅行消費額も同３．５％減の１兆６７７億円にとどまった。 総旅行人数のうち国内旅行人数は同０．２％減の２９７７万１千人。１、２泊が増加し、３泊以上が減少するなど短縮傾向が顕著となった。大阪・ＵＳＪの人気が続き、群馬・富岡製糸場、富士山といった世界遺産関連が好調。噴火や地震が気になるもののスキー場人気も見込まれる。方面別では関東、東海、四国が前年より好調で甲信越、北陸が低下の見込み。 海外旅行は同２．９％減の67万９千人。台湾やハワイが堅調で、ベトナムやシンガポールの上昇が続く。ルックＪＴＢでは東南アジアのビーチも売れ筋。 調査は、全国の15歳―79歳の男女１２００人への個別アンケートやＪＴＢグループの販売状況などをまとめて推計した。