価値創造の場づくり-岡武公士さん(ベストリザーブ会長兼CEO)(3)
―着地型観光も考えているということですか。
着地型って何か送ってやっているというイメージがあって、ずっと現地発信型って言っています。現地発信型サイトへ
北海道の旭岳で、マイナス15度の中温泉に入ってタオルを3回振ると凍るんです。だけど、それってパンフレットに載せにくい。インターネットの動画だとタダだし、今すぐにでもOKです。子どもと一緒に行くと層雲峡や旭山動物園だけではなく、一緒にタオルを回して凍ったことが面白かったって思う。体験型って格好のいいことを言うけど、子ども目線で触れ合い型にしないといけないのでしょうね。
金目鯛だけで毎年、楽天アワードに選ばれる旅館が伊豆にあります。金目鯛なんてどこにでもあるけれど、ドーンと並べて安く食べられる。伊豆全体をプロモーションしているわけでもなく、金目鯛だけ。そういう発信が大切なんだというサイト作りをしたい。だから現地発信型なんです。
ベストリザーブ・宿ぷらざのサイト画面
―いま東京、大阪のホテルが好調ですね。
2020年までは好調でしょう。その間にホテルは何をしておくかということが大切だと思います。OTAがこれだけ増えてきても大手エージェントのアロットは変わっていません。少し前までは、契約は減っていないけど送客は減っていると言われてきました。それが今は大手の送客が多く、ネット上に部屋が出回りにくくなっています。
でも、手数料率が高くて一杯になることが続いていいんですか、という話になるわけです。間違いなく2020年までは自社サイトも強くなります。自社サイトにきちっとふれるホテルがどれだけあるか。要はバランスです。多様な販売を確保するチャンスが今なんです。そこで「我々は5%なんで」というのが今のセールストーク。我々を育ててくださいと正直に言う。それが施設のためにもなると思っています。
→価値創造の場づくり-岡武公士さん(ベストリザーブ会長兼CEO)(4)に続く
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