保坂和志さん「カフカ式練習帳」 解き放たれた魅力的な断片
「短いから情景だけが頭に残る。そんな『断片』にしかない良さを感じてもらえたら成功だなあ、と」。作家の保坂和志さん(55)はそう話す。廃屋(はいおく)や津波の記憶、日記、宇宙論…。文豪カフカのノートに触発されたという9年ぶりの長編『カフカ式練習帳』(文芸春秋)には、魅惑的な断片が因果関係や意味づけを拒むように自由に解き放たれている。
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