【話の肖像画】写真家・荒木経惟(74)(3)
陽子には一目で何かあるって感じた。本能的なもんだろう。生まれもオレが三ノ輪で向こうが千住、近いことがわかってくる。そんで高校も近い。アイツは白鴎高、オレは上野高。今は違うけど当時下町の都立5学区の名門は「女は白鴎、男は上野」っていわれてて、こんなオレでも信用してもらえたんだよ。陽子は自分に近い半面、ミステリアスな顔もあって魅力的だった。陽子がオレを写真家にしてくれたんだよ。
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