【鈍機翁のため息】(121)キホーテ救出作戦 II 甘美な歌声は嗚咽に
正気に戻った司祭は、床屋(とこや)に衣装の交換を要求する。その台詞(せりふ)がすごい。もし床屋が同意しないのなら、《キホーテが悪魔にさらわれるようなことになろうと構わない、この場で芝居を中止するつもりだ》というのである。追いついたサンチョがふたりの姿を見て思わず吹き出したこともあって、床屋は司祭の恫喝(どうかつ)めいた申し入れを受け入れ衣装を交換する。
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