"近くなる"新潟を体験(2) 旅館の"本気"が結実
宿泊は新潟市のホテル日航新潟。ここで「うまさぎっしり」の最先端を味わうことになる。スイーツ、地酒、朝ごはん
同組合が取り組む「にいがた朝ごはん」「にいがた地酒の宿」「旅館街スイーツめぐり」という食の魅力づくり。県内の旅館ホテルが参画し、新潟の「うまい」を宿泊客にわかりやすく楽しんでもらおうという企画だ。
はじめに旅館女将プロデュースによる「旅館街スイーツめぐり」。温泉地各旅館がオリジナルのスイーツを用意し宿カフェを楽しんでもらう。月岡温泉は焼きドーナツを共通素材に個性豊かなラインナップ。月岡温泉の穴沢恵子さん(白玉の湯泉慶)と石井千夏さん(ニューホテル冠月)は「宿を食べ歩いてまち歩きしてほしいという願い」と力を込めるが、野沢理事長は「女将たちの対抗意識がすごい。火花が散るほど」と舞台裏を暴露する。
白玉の湯泉慶のスイーツ
次に「にいがた地酒の宿」。26地域、91旅館が参画しているもので、県内産の地酒と、県内産の食材で地酒に合った献立を提供、加えて新潟県酒造組合が認定する新潟清酒の達人が宿にいることを条件にした清酒王国新潟ならではの企画だ。同組合青年部部長の荻野光貴さん(ホテル秀山七つの扉)は「板前と杜氏など宿と蔵が真剣に議論を重ねメニューを決めています。いわば『酒蔵おすみつきの食』です」。池の平温泉・一の宿元の「くびき牛の炙り寿司」と「もち純米千代の光」の組み合わせは意外とさわやかな味わい。
地酒の宿をアピールする荻野さん
締めは「にいがた朝ごはん」。新潟のコシヒカリを、その地で採れた食材で作ったおかずで食べてもらうもので県内各温泉地の旅館ホテルが参加している。えちごせきかわ温泉郷のあねさ漬け、湯田上温泉の竹の子の味噌漬けなどを賞味した。釜で炊いたコシヒカリとごはんのお供の相性の良さは「うまい」と表現するのに十分だったが、同組合の金子春子専務理事が「炊き方がちょっと失敗。本当の実力はこんなもんじゃないんですよ」としきりに悔しがっていた姿が印象的だった。
「これで朝・昼・夜のおもてなしがそろいました」と荻野さん。初日から「うまさぎっしり」感でノックダウン寸前だ。
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