LCCを売り込む-ピーチと代理店契約(2) 新事業化も視野
―同業者の利用となると、お客をとられるという不安は持たれないのでしょうか。
不安をお持ちの旅行会社もあるかもしれませんが、現実には普段はバッティングしている旅行会社も一度ご利用いただいてリピーターになっているケースが多いですね。現在の20社のほとんどはリピーターです。
実際にご利用いただいている旅行会社の団体名は必要ありませんし、電話番号もいりません。純粋にピーチだけを販売しています。活用次第で収益拡大のチャンス
―グループ利用の定義を教えてください。
6人以上での申し込みとなります。最大45人までご予約いただけますが、予約人数の半数、40人であれば20人、35人なら17人の運賃の50%をデポジットとしてお願いしています。ただし9人で予約いただいても、6人分は保証していただいています。ですから手仕舞いで6人に満たない場合でも6人分は買取りということになります。
運賃の設定は福岡、長崎、鹿児島の九州路線は片道利用可能で、それ以外は往復利用となっています。一番ご理解いただきたいのは予約した日を変更できないということです。できないこともないのですが手数料が高いので、変更はできないとご認識いただいた方がいいでしょうね。
取り組みを語る有馬郁朗・新日本旅行専務
―中小旅行会社へのメッセージがあれば。
ピーチに限らずLCCについては欠航が多いとか、旅行業の敵といった見方があるようですが、ピーチに関しては現在のところ航空会社側の事由による欠航は一度もありませんし、就航率も99%という高さです。
個人客といってもインターネットだけで対応できないお客様も多い。路線も拡大中で、まだまだ伸びます。うまく活用すれば新たな顧客もとれるし、収益を伸ばせるチャンスだと思います。
―今後の抱負は。
九州や東北からピーチで関西に来ていただき、関西の宿泊やバスの手配といったラウンド部分を当社で手配するといったパッケージができないかと思っています。九州には行きは船で帰りは飛行機利用というLCCのフライ&シップも可能で、旅行会社はもちろん、他業種とネットワークを広げて新しいビジネスを創造していきたいですね。そのためにも1社でも多く中小旅行会社のご利用を期待したいと思います。
→LCCを売り込む-ピーチと代理店契約(1) 中小旅行会社にもメリットに戻る
1 | 2