【書評】『FASHION 世界服飾大図鑑』深井晃子監修
初めてページをめくったとき、とっておきの絵本に出合ったときのように、わくわくした気持ちになった。名画や美しい写真などから人物のみが切り抜かれて配置され、時代ごとに色とりどりのおめかしをした人たちが並んでいる…。ページをめくる手が止まらずに、古代エジプトのファラオの時代から現代イギリス王室のキャサリン妃や原宿のいわゆる“ウラハラ”の流行まで、5千年にも及ぶファッションの流れを通観したときは、歴史の中のあらゆる人々の「装う」パワーに圧倒されて、ぼーっとしてしまった。