観光庁、観光の地域経済効果を測定(2) 都市と地方で正反対
では、地域別ではどうか。無作為に抽出した469観光地域を政令指定都市、県庁所在地、地方部に分類し、観光売上高と観光割合による「観光依存度」と、地元調達の額と率による「地域貢献度」の2つの視点から特性を洗い出した。観光依存度と地域貢献度
観光売上高、割合ともに上位である観光依存度の高い地域は、静岡県熱海市、長野県軽井沢町、栃木県日光市、岐阜県下呂市、大分県由布市など温泉や世界遺産、避暑地など古くからの観光地域が目立つ。地域への還元額、割合が高い地域貢献度は、京都市や仙台市、鹿児島市、福岡市など県庁所在地が上位という特徴が出た。
避暑地として利用の多い軽井沢は観光依存度がトップレベル
立地ごとに特性をみると、政令指定都市や県庁所在地といった都市部は観光売上高の絶対額は当然高いが、割合は低い。地方部はその反対で売上高は低いが割合は高く、事業所あたりの売上高は都市部を大きく上回り、観光依存度が高いことが示された。
一方で、地元調達率は都市部で高く、地方部では観光消費の地域外への流出が相対的に多いと考えられる結果になった。
今回の結果は速報版で、確定版は来年度に公表される予定。
→観光庁、観光の地域経済効果を測定(1) 影響力強い宿に戻る
1 | 2