日観協、新会長に山口範雄さん(味の素会長)
日本観光振興協会は6月12日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで2013年度総会を開き、12年度事業報告と決算、役員改選、13年度事業計画と予算を審議、承認した。役員改選では西田厚聰会長(東芝会長)が退任し、新会長に日本経済団体連合会観光委員会で共同委員長を務める山口範雄・味の素代表取締役会長が就任。新副会長に梅﨑壽・東京メトロ取締役相談役と近兼孝休・日本旅館協会会長代行(香川県・湯元こんぴら温泉紅梅亭)が選任された。
山口・新会長は就任のあいさつで「日本経済が強さを取り戻すために観光は極めて重要な分野。しかし、観光には世界中が力を入れており、日本は大きく立ち遅れています。私たちはグローバルな競争を勝ち抜かなければなりません。国、地方自治体の観光戦略への貢献に全力で取り組む覚悟です」と抱負を述べた。
山口・新会長
来賓の井手憲文・観光庁長官は「VJCに取り組んで10年。日本はようやく観光新興国になりました」とあいさつ。官民一体となった日本ブランドの構築と情報発信、東南アジア諸国へのビザの緩和など、先ごろ観光立国推進閣僚会議がまとめたアクション・プランを推し進めることで、「将来性のある観光の分野で新興国から先進国を目指したい」と話した。
日観協は13年度、観光立国実現に向けた政策提言、魅力ある観光地域づくり支援、広域観光の推進、訪日観光客の拡大に取り組むほか、引き続き東日本大震災からの観光復興支援に力を入れる。