【感染症と人の戦い】警戒続く鳥インフルH7N9(川崎市健康安全研究所所長・岡部信彦)
中国で3月末に人への感染が初めて確認された鳥インフルエンザウイルス(H7N9)。これまでに回復者や軽症者も見つかってきているが、約40人の死亡を確認、現時点での致死率は約30%と高い。今後、その背景にいると思われる感染者が見つかってくれば、もう少し重症度や致死率も明らかになってくる。WHO(世界保健機関)は「人間にとって非常に危険なウイルスの一つ」とし、警戒を怠らないように呼びかけている。この警戒は今、一般の人々への呼びかけではなく、このような感染症の対策に携わる専門家や行政担当者、医療関係者に対する備えの強化の呼びかけであろう。