「最強の三役」OATA新体制を聞く(1) 100社・100億円は最低ライン
協同組合大阪府旅行業協会(OATA)は3月末に開いた通常総会で、理事長に徳原昌株さん、副理事長に清水康市さん、専務理事に山根全勝さんを選出した。過去3期にわたって理事長を務めた徳原さんが「最強の三役」という3人にOATAの現状、今後について話してもらった。クーポン契約先を増やす
―組合員数は?
徳原 4月1日現在で114。組合員の増強は絶対にしなければならない。有力な業者の入会促進を本腰を入れてやる。今期は支部長会を中心に取り組み、最低でも5社はクリアしたい。OATA連絡協議会をはじめ直案会(大阪直営案内所連絡協議会)や近案連(近畿案内所連合会)の皆さんにもご協力いただいて組合員以外で有力な業者があれば紹介いただく。
徳原昌株氏(OATA理事長)
―クーポン発券額は?
徳原 12年度は102億9500万円。今期は最低でも105億円をクリアしたい。組織として対外的にアピールしようと思えば、組合員数は100社以上、売上げは100億円以上が最低ライン。その1割は上回っておきたい。クーポン券のうち大手など提携会社を含む観光券が伸びているのは事実だが、30%以内に抑えている。大手も外販に注力しているから売りやすい商品をどんどん持ってきているが、我々として案内所、受け入れを大事にしたい。
―OATAクーポンを知らしめる意味で、集中送客などはできないか。
清水 これまでも報奨金を出したりしたが、組合としての限界がある。ただ、新しい商品開発をしていく上で考えていかないといけない。
山根 各県が観光開発を進めている中でいろいろと要請がある。これを逆にOATAから集中送客をするので県から補助をいただけないかと投げ掛けてみてもいい。一方で、二代目や新しい経営者はOATAクーポンが100%補償だということも知らないレベル。まずは近隣の京都、滋賀、鳥取などで集中的に契約してもらう取り組みを始めたい。その上で、OATAはこの夏、鳥取県へ集中的に送客するというようなことを事業部でやってもらえれば認識も広まるんじゃないか。
徳原 やるとしたら地域へキャンペーンとして半年間、バスや旅館、食事をまとめて売る。それは一定の効果が出るだろう。今度の事業部長が新しい視点で「宿泊特選プラン」を変えたいと燃えている。受け入れの皆さんと相談しながら、我々三役も側面から応援していこうと思う。
山根 各支部を競争させるような盛り上がりが必要だろう。商品を造っただけでは無理。(OATAの主幹事業)天神祭の船渡御は何人集めるかで競争ができている。天神祭方式で盛り上げていけば、組合員の営業の皆さんもがんばるだろう。
―全旅クーポンとの棲み分けは?
徳原 全旅クーポンが増え、中小の窓口は全旅でいいという地域もあると聞く。組合員はすべてOATAの営業所で、全旅クーポンを発行できるようになっている。ただ、OATAの契約があるところは全旅クーポンを切らない。我々が送客しやすい地域はきっちりとOATAの存在感を与えておく。そのほかは無理をせず全旅クーポンを上手に使う。組合員には、OATAの契約がないところは、大手ではなく全旅クーポンを使うように伝えている。だから全旅クーポンの売上げ1位はOATAだ。
清水 OATAあっての全旅クーポンとなるよう共存共栄でいきたい。
(トラベルニュースat 13年5月10日号)
→「最強の三役」OATA新体制を聞く(2) 周辺団体と連携強化に続く
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