JTBと電通がタッグ 地域の観光リーダー育成プログラムを開発
JTB(田川博己社長)と電通(石井直社長)は5月8日、地域における観光リーダーを育成するプログラム「地域観光マーケティングスクール」の販売を始めた。旅行会社と広告会社の最大手が持つノウハウを結集し、地域観光が抱える課題である"リーダー不足"解消に乗り出した。地域観光の現場では、着地型旅行商品の開発など観光活性化を手掛ける「観光リーダー」が不足しており、育成もなかなか進まないのが現状だ。同プログラムは、JTBが推進する地域貢献事業「DMC(デスティネーション・マネジメント・カンパニー)戦略」の一環として、企業のマーケティング手法に精通する電通と共同開発。地域の観光資源の育て方や売り方のノウハウを伝え、リーダーを育成することで、地域の観光活性化に貢献しようという考えだ。
プログラムは、着地型観光に取り組む地域を対象に展開。全国の消費者から得た旅行意識データや地域の観光資源の評価などをまとめた「観光資源カルテ」を作成し、政策や事例から見る観光の"今"や資源の掘り起こし、PR手法、旅行商品造成のポイントをワークショップ形式で学んでいく。
プログラムで開発した着地型旅行商品は、JTBのホームページなどで情報発信、販売することも可能であるなどフォローも充実させた。
プログラムの導入は、2013年度は10地域が目標。最終的には全都道府県での導入を目指す。