海の秘境・高知あしずりVS山の秘境・徳島大歩危祖谷 勝負通じ交流、連携
徳島県の大歩危・祖谷温泉郷と高知県のあしずり温泉郷が「海の秘境―山の秘境対決」をしている。どちらが秘境として魅力的であるかをフェイスブック(FB)の「いいね!」の投票数で競うもので、昨年実施した2回の対決に続く3回目。これまでは1勝1敗の五分で、秘境の覇権をねらう熱い戦いがFB上で繰り広げられている。第1回対決は昨年冬に行い、大歩危・祖谷温泉郷が制した。秋に実施した第2回対決では854ポイント対684ポイントの大差で、あしずり温泉郷が勝利を手中に収めた。
対決は、敗者が勝者の温泉郷へ出向き罰ゲームを受けなければならないことになっている。第2回対決の敗者、大歩危・祖谷温泉郷の関係者はこのほど、あしずり温泉郷まで出向き、あしずり温泉郷のシンボル的存在のジョン万次郎の銅像と周辺を清掃した。大歩危・祖谷温泉郷がある三好市の新居政昭副市長も参加し、高所作業車に乗り込み銅像を丁寧に清掃した。
高所作業車で本格的に清掃
対決は大歩危・祖谷いってみる会(植田佳宏会長=ホテル祖谷温泉)とあしずり温泉協議会(田村卓実会長=足摺国際ホテル)が「海の秘境VS山の秘境プロジェクト」として行っているもの。第2弾は「絶景」「パワースポット」「温泉」「食」「ネイチャー」「土産」「どちらの温泉郷に行ってみたいか」について対決した。現在は、フォトコンテストで競いあっている。
田村会長は「対決を通して大歩危・祖谷温泉郷や地元との連携が深まった。全世界に2つの秘境をアピールしたい」、植田会長は「勝ち負けよりも対決イベントを通して交流し地域活性化に役立てたい」。
銅像前で両会長
土佐清水市の杉村章生市長は「前回は敗者として大歩危駅で清掃し、自然の素晴らしさを知った。大歩危・祖谷の次はあしずり、あしずりの次は大歩危・祖谷へという観光客の流れができるよう末長く取り組みたい」、新居副市長は「罰ゲームで来たものの、ジョン万次郎を間近で見ることができてよかった。敗者が勝者の地へ出向き、その地域のよさを体感することも大事」と話していた。