【解答乱麻】桜美林大教授・芳沢光雄　技術立国日本　再建の礎

　昭和４８（１９７３）年に外国為替が変動相場制に移行してからというもの、貿易収支の黒字→円高が繰り返すように進行し、４６（１９７１）年まで１ドル＝３６０円だったものが昨年は平均１ドル＝７８円台で推移した。日本の製造業は海外にも生産活動を移して対応してきたものの、それが産業の空洞化をもたらした。企業は為替レートの影響をあまり受けない高付加価値商品の開発にも努力してきた一方で、優秀な技術者が次々と外国企業に引き抜かれたことも明らかになった。