日本旅行、12年度は増収増益 国内は約1割アップ
日本旅行(丸尾和明社長)の2012年度の連結決算は、営業収益が前年度比6.0%増の502億6300万円だった。営業利益は同121.7%増の18億600万円と倍増。経常利益は同32.6%増の26億2100万円、当期純利益は同2.8%増の14億4200万円と増収増益となった。一昨年の東日本大震災の影響から需要が回復するなか、市場の構造変化に対応したビジネスモデルの転換を推進。中核分野と位置付ける教育旅行やMICE、BTM、インバウンド、ネット販売の強化に取り組み、国内・海外ともに増収を記録するなど一定の成果を得た。
日本旅行単体の決算は、販売高は同5.0%増の3786億3700万円、営業収益は同5.0%増の426億7600万円、営業費用は同4.0%増の418億9300万円。営業利益は同107.2%増の7億8300万円、経常利益は同3.4%増の12億6900万円、当期純利益は同11.6%減の6億5300万円だった。
部門別では、国内旅行は販売高が同8.7%増の2333億6700万円、営業収益が同6.7%増の257億4500万円。各分野の販売高は、企画商品はJRセットプランの強化や東京スカイツリーの開業で首都圏商品を拡充した結果、同15.6%増の853億4400万円、団体旅行は中核分野の強化を図り、同4.1%増の551億6800万円と好調に推移した。
海外旅行の販売高は同1.2%増1350億7500万円、営業収益は同1.2%増の146億円。領土問題の影響を受けたものの、企画旅行でヨーロッパ商品やネット専用商品を拡充、団体旅行で企業向けインセンティブツアーを推進し、増収増益となった。
国際旅行の販売高は同17.8%減の101億4600万円、営業収益は同11.7%増の14億6900万円だった。
13年度は16年度までの中期経営計画「ACTIVE2016」をスタート。中核事業のさらなる強化などに取り組み、販売高3830億円、営業収益420億円、営業利益3億円、経常利益8億円を目指す。