GO!伊豆大島 首都東京の火山へ(3) ジオガイドと歩こう
山頂口から、まずはカルデラまで下り、溶岩のなかの遊歩道で三原山を目指す。三原山への登りに入り、火口の縁まで登り切った「三角の塚」あたりでお弁当を食べた。三角錐のような利島とその奥に新島、式根島が見えた。ベストシーズンはやっぱり「四季」
塚の下には溶岩がつくった空洞があり、今は見学できないが、調査時に撮影した写真には天井から鍾乳石のように植物の根が幾本もぶら下がっている様子が写っていた。
火口の周辺をぐるっと回り、山頂口の裏側に下った。溶岩の間を埋めるようにススキが西日に穂を輝かせていた。しばらく行くと大島温泉ホテルに向かって一直線の道に出た。約1キロの道は3つの年代を突っ切っている。年代を分けているのは溶岩流で、手前からら若い溶岩流、少し古い溶岩流、古い溶岩流の順に、数百年を遡ることができる。
溶岩の年代によって植生の違いが分かる一本道
若い溶岩流が覆う場所には溶岩とススキの原が広がり、少し古い溶岩流の上には低木が広がる。そして最も古い溶岩流をりっぱな森が覆う。
一面のススキ
一直線の道を歩きながら西谷さんに、ベストシーズンを尋ねてみた。「花がきれいな春もいいし、雲がきれいな夏もいいし、ススキの秋もいい。強い北風に時々雪が舞ったり、霧に三原山がすっぽり包まれる冬もいい」。予想はしていたし、たぶんその通りなんだろうと納得感は強かった。
後ろは崖。しかし柵はない
夕方、ウォーキングツアーを終えると、海辺から望む一番いい夕陽をゲストに見せようと西谷さんは車を急いだ。海辺には間に合わなかったけど、途中の山腹から夕陽を眺めた。とてもりっぱな夕陽だった。
とびきりの夕陽。伊豆半島方向
(阿部政利)
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