オール九州の底力を 全旅九州沖縄・新春の集い
協同組合全旅九州沖縄(池田孝昭理事長)と同組合受入協定会の九沖会(高島淳一会長)は1月16日、熊本市の熊本全日空ホテルニュースカイで新春の集いを開いた。全国旅行業協会の二階俊博会長、国土交通省九州運輸局の佐藤尚之局長をはじめ約400人が出席。今年の展望を語り合ったほか国土交通省大臣官房審議官の花角英世さんが「これからの日本の観光」と題して講演した。池田理事長は「昨年開かれた麗水世界博期間中、全国旅行業協会の会員では1万4千人を送客した。8月下旬には日中国交正常化40周年記念事業として、JATAと合同で『弘法大師・空海を偲ぶ日中交流使節団』に540人を派遣することができた」と話し「日中間は人的交流を厚くすることで平和的な関係ができる」という二階会長の考えを推進した事業であったことを報告した。
また「今年は全国旅行業協会が一般社団法人に移行するが、オール九州は、速やかに移行できるよう全面的に協力したい」、「来年、和歌山で国内観光活性化フォーラムが開かれるが、第10回の節目ということで1万人を送客するという計画がある。やる気はあっても実行力が伴わないと意味はない。実行力が試される大会となることを知っておきたい」、「我々の会は受入の皆さんと共存共栄の会だ。送客してこその価値がある。テストケースとして今年度は2万人、来年度は3万人を送客したい。大変な時こそオール九州の底力を発揮したい」と協力を呼びかけた。
二階会長は「観光庁ができて以来、どの市町村でも観光という言葉を使い始めた。しかし、どれだけ観光の本質を理解しているかは別。観光庁には相当力を入れてもらっているが、まだまだ観光予算は少ない。それぞれの地域で観光の素晴らしさを語り、予算が増えるように訴えかけてほしい」と語った。
佐藤局長は「九州新幹線開業から3年を迎えることになるが、新幹線沿線だけではなく地域全体の活性化につながるよう努力したい」と話した。
また花角さんは講演で、観光庁設置から現在まで国の観光施策を紹介した後、観光産業政策検討委員会が設置されたがこの会の動きに注目すべきであると話した。
さらに「観光の統計が充実してきている。この統計はマーケティングにとって宝の山なので、ぜひ活用してほしい」と述べた。