九州西海岸のちょっと贅沢な"鉄旅" 来春、観光列車「おれんじ食堂」登場
熊本県八代市―鹿児島県薩摩川内市を結ぶ「肥薩おれんじ鉄道」が2013年3月24日から、観光列車「おれんじ食堂」を運行する。ホテルロビーやカフェレストランをイメージした車内で、沿線の特産品を用いた料理を提供。貸切運行も可能で「九州西海岸のちょっと贅沢な旅」を提案する。列車は、九州新幹線が停車する新八代駅と川内駅間に1日3便を金、土、日、祝日に運行する。ゴールデンウイークや夏休み期などは毎日走り、年間215日間の運行を予定している。所要時間は片道約3時間。2両編成で、本格的な昼食や夕食を提供するダイニング・カー、海側のテーブル席や半個室席などが備わるリビング・カーからなる。
料理は、沿線のレストランからデリバリー方式で提供し、旬な食材のスープや郷土料理の汁物、ご飯類は車内のキッチンで温かいまま出す。新八代を10時過ぎに出発する1号では沿線7つのまちから取り寄せた旬な食材の昼御膳、川内を14時ごろに出発する2号車では薩摩川内市周辺の美味をそろえた飲茶膳、新八代を17時過ぎに出発する3号ではワインや焼酎にも合う夕御膳を提供する。ウェルカムドリンクとして沿線のミネラルウォーター、ホット・アイスコーヒーは無料サービスとする。
車内では熊本、鹿児島県の銘菓をブッフェ方式で用意するほか、沿線の果実酒や焼酎、生ビールなどを販売。途中駅では、下車して特産物の買い物などもできる。不知火海や東シナ海の眺望がいい場所では低速運転する。
料金は、ダイニング・カーが大人1万2800円。運賃と指定席料金に飲食費が付くパッケージ売りで、全区間乗車を原則としている。リビング・カーは 乗車区間の運賃に座席指定料大人1400円で乗車できる。飲食のオプション販売も可能。
定期運行日以外は貸切が可能で、料金は29万円から。飲食は別途相談になる。乗車定員はダイニング・カーが23人、リビング・カーが20人となっている。
一般販売は13年2月からを予定。年明けには専用ウェブサイトを開設する。