関西・熊本の大交流時代 熊交会が県観光の魅力語る/熊本
熊本県の在阪県人会や同県と縁の深い経済人で構成する熊交会(尾家亮会長=尾家産業会長、106会員)は10月11日、大阪市北区の大阪弥生会館で交流事業「関西・熊本の大交流時代を語る」を開いた。同会会員のほか、熊本県や県内市町村長、観光関係団体の長、JR西日本、観光産業関係者ら80人が出席した。尾家会長は「九州新幹線が全線開通して2年目を迎え、関西と熊本の人、モノ、情報は飛躍的に拡大している。このチャンスを生かして、さらに熊本の魅力を発信し、この流れを強めたい。2年に1回、熊本へ行き、情報交流を行うことになっているが、来年は阿蘇を訪問したい」とあいさつした。
講演会は、リクルート・じゃらんリサーチセンター観光会議きゅうしゅう編集長の木村宏美さんが「じゃらん宿泊旅行調査2012から見る開業効果と九州観光」の演題で講演した。
木村さんは11年度の熊本県への宿泊旅行者数は305万人で全国19位、来訪者は九州52%、関東16%、関西13%であることを報告。食、特産品、宿泊施設、ホスピタリティの評価が全国平均より高いことも紹介し、熊本県がいかに魅力ある観光地かを訴えた。
続いてJR西日本営業本部次長の室博さんが「九州山陽直通新幹線を活用した熊本県の観光」をテーマに話した。
室さんは九州新幹線が「震災の影響で物静かなスタートになった」としながら、11年度の乗車率は前年度実績で比較すると119%だったと伝えた。「みずほ」「さくら」の平均乗車率は60%で、新大阪駅を8―10時発の平均乗車率は79%と好調に推移し、乗客の40%が観光目的だったことも明らかにした。
2年目の今年は3月のダイヤ改正で輸送態勢を強化し、4―9月の実績は対前年101%で推移しているとした。さらに地域の魅力を倍増させるため、オンリーワンの素材、切り口でこれまでとは異なる見せ方を行い、新幹線を使った九州への観光客増につなげる考えを示した。
交流会では、熊本県のマスコットキャラクターで、ゆるキャラグランプリ2011王者の「くまモン」も参加し、参加者とくまモン体操を披露していた。