【九州から原発が消えてよいのか】第2部(7)シリコンアイランド九州はどこへ 追い込まれる半導体産業
「見積もりの結果、工場の屋根や敷地内に太陽光パネルを並べても絶対に採算はとれません。まあ、数十年はかかります。軽油や重油代がかかる自家発電機ならなおさらですね…」 今夏、森と畑に囲まれた大分県杵築市の半導体メーカー、ジェイデバイス(JD)の本社会議室では、仲谷善文社長が重役らと膝をつき合わせて、電気料金値上げへの対応を協議していた。自社で電気をまかなうことができれば、九州電力が来春にも実施する値上げの影響を受けずに済む。