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「時速3キロの観光まちづくり」 近畿観光まちづくりアドバイザリー会議が中南和地域に提言

「時速3キロの観光まちづくり」 近畿観光まちづくりアドバイザリー会議が中南和地域に提言
近畿観光まちづくりアドバイザリー会議(吉兼秀夫座長=阪南大学観光学部教授)は4月26日、2011年度の重点支援地域に選んでいた奈良県天理市、桜井市、橿原市、明日香村に観光まちづくりへの提言書を交付した。提言書では山の辺の道や藤原京跡、石舞台古墳など歴史文化資源を数多く抱える3市1村で「時速3キロの観光まちづくり」と題したアドバイスをしている。会議は、近畿運輸局と近畿整備局が事務局を務め旅行会社や鉄道会社、観光関連団体など13人の委員で構成。06年度から地域を募集し、近畿2府4県で観光マーケティングの視点からまちづくりへの方策を提言している。 交付式には3市1村の担当者が参加し、同会議の委員で近畿運輸局企画観光部の森宏之部長から提言書と、提言内容をビジュアル化したチラシ案が手渡された。 近畿運輸局企画観光部の森部長(右)から提言書を手渡された3市1村の関係者 天理、桜井、橿原の3市と明日香村は中南和地域と呼ばれ、地域内には観光資源が少なくない。ただ、北は奈良市や斑鳩町、南は吉野町といった世界遺産に選ばれている地域に挟まれ、観光誘致や情報発信に苦慮していた。 アドバイザリー会議では現地調査や複数回の意見交換を踏まえ、3市1村を軸とした地域連携の深化・高度化を提案。民間事業者や住民、行政が参画するプラットフォームを立ち上げ、歩き観光を主とした着地型観光への取り組みを勧めた。 その一環で「お散歩コース」や「お気に入りスポット」を公募するチラシ案も示し、住民参画を促すよう提案した。 森部長は「たくさんの観光資源がありテーマ、ストーリー性があればさらに良くなると、委員が一致しました。歩き観光が連携のキーワードになるのではないか。地域が主役で、地域から観光を変えていくことを願っています」と話した。 同会議では今年度も事業を実施する予定で、7月上旬に大阪市中央区の近畿運輸局で説明会とセミナーの開催を計画している。
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