富士・本栖湖の生息条件で見えた「クニマス」交雑個体 西湖は辛うじて純粋種保つ…
山梨県立博物館(同県笛吹市)で開催中の企画展「クニマスは生きていた」で、クニマスの標本とは別にクニマスとヒメマスが交雑した個体標本が公開されている。クニマスといえば、かつて秋田県・田沢湖の固有淡水魚だったが絶滅し、それが一昨年暮れに京都大の中坊徹次教授らの研究によって富士五湖のひとつ、山梨県・西湖で生き残っていることが分かり、大きなニュースとなった。展示された標本は富士五湖の本栖湖で平成22年10月に採取した成魚だが、クニマスとヒメマスの双方の遺伝子を持つ間の子。保存瓶の中で眠る標本は何を語ろうとしているのか-。