旅行業界の環境変化に対応する(3) 海外、訪日進展と信頼回復図る/JATA
日本旅行業協会(JATA)2017年度総会は6月22日、大手町の経団連会館で開催された。日本の存在感アップにも意欲
田川会長はあいさつで、昨年4年ぶりに前年を上回った海外旅行について「昨年日本人の海外渡航者数は1700万人を超え、前年比5%増となった。この勢いをそのままに拡大基調としたい」と話し、今春発足したアウトバウンド促進協議会を中心に需要創出や市場開発に取り組む考えを示した。
今年度、国内旅行の活性化や業界の働き方改革にも取り組む
訪日旅行については、良質な旅行商品の提供によるリピーターづくりをテーマに掲げた。改正旅行業法でツアーオペレーターの登録制度が新設されたことを「旅行会社が今まで培ってきた企画・提案力が発揮できる市場への道が開かれた」と評価し、運用に期待を示した。
また、JATAの中核事業でもあるツーリズムEXPOジャパンでは「商談会の質と量を充実させる」とし、WTMロンドンやITBベルリンを手本にBtoBを強化した新しいステージに挑戦すると表明した。
一方、国際旅行市場における日本の存在感アップにも意欲を見せた。国連が定めた国際年の今年のテーマである「持続可能な観光国際年」推進への関与や、国連世界観光機関(UNWTO)や世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)といった国際観光機関・団体との連携で、日本のプレゼンス強化に努めたいとした。
17年度は重点事業として、まず前年度の大型倒産事件からの旅行会社の信頼回復と、観光庁と連携した再発防止に取り組む。
そのほか、国内旅行では働き方改革やプレミアムフライデーによる需要の獲得とともに、長時間労働の防止といった旅行業界の働き方改革にも関心を払う。
(トラベルニュースat 17年7月10日号)
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