"格安時代"終えんの始まりか― てるみくらぶ破産、被害の大きさは深刻
海外格安旅行会社の「てるみくらぶ」と関連旅行会社の「自由自在」は3月27日と30日に、それぞれ東京地裁から破産手続き開始の決定を受けた。負債総額は151億円と34億円で、債権者の多数は旅行代金を支払い済みの旅行申込客が占める。このうち、てるみくらぶでは、旅行申し込み件数が約3万6千件、旅行者数で8―9万人分の、支払い済みの旅行代金は99億円に及ぶ。
両社ともJATA(日本旅行業協会)の会員で、弁済業務保証金制度による弁済限度額はてるみくらぶが1億2千万円、自由自在が7千万円。いずれも負債総額を大幅に下回る。
JATAではウェブサイトのトップページに「てるみくらぶ、自由自在に関するご案内」を掲示し、弁済保証金の認証申し出の手続きについて紹介している。認証申し出を受けた上で、JATAからの書面の発送は6月中旬を予定している。
てるみくらぶの顧客は関西にも多かった。JATA関西支部と同じにビルに入居している全国旅行業協会大阪府支部、協同組合大阪府旅行業協会にも、てるみくらぶで旅行を申し込んだという消費者が何人も訪れたり、電話をかけてきたという。被害の大きさ、深刻さがうかがい知れる。