魅力群雄割拠・愛知へ出陣(1) 名古屋城から知多半島へ
多くの戦国武将を生み、ものづくりの地としての歴史を育んできた愛知県。その魅力を肌で感じようと、愛知県観光協会が2月14―15日に開いた現地視察旅行に参加してきた。観光戦国時代に実力を誇示する愛知へ、いざ出陣―。本丸御殿に感嘆 知多エリアは立ち寄り充実
県観光協会の旅行会社、メディア招請事業は昨年から開始。今年は首都圏と関西から7社9人を招き、名古屋から知多半島、瀬戸、犬山を1泊2日で巡った。
"初陣"は名古屋城。「名古屋おもてなし武将隊」の徳川家康公が出迎えてくれた。博識で知られる家康公は参加者全員の居住地の特徴をさらりと解説。さすがの大物ぶりに皆がうなっていた。
本丸御殿前で家康公が案内
復元工事が進む本丸御殿は玄関、三之間が現在見学可能。虎や豹の絵が描かれた金のふすまなど装飾、天井の意匠などに格式の高さを感じさせた。国内外から多くの観光客が詰めかけていたことからもその注目度の高さがわかる。名古屋観光コンベンションビューローの奥平利広さんは「4月1日にはレゴランドもオープンし魅力が増強されます」、家康公も「愛知の魅力を全国に伝えてくだされ」とアピール。
知多エリアでは、まずは半田市へ。「半田赤レンガ建物」は国登録有形文化財のビールの製造工場を観光施設としてリニューアル。ここで作られていた幻の「カブトビール」を試飲し醸造文化の奥の深さに触れた。半田市観光課の大木康敬さんは「10月7、8日にはんだ山車まつりが開かれ、桟敷席を用意します。旅行商品にどうでしょう」。
美浜町では立ち寄りの定番「えびせんべいの里」。えびせんべいの直売のほか製造工程の見学も。手を触れなくても開く試食ケースなど衛生面にも力を入れる。同社営業部の田中健太さんは「せんべいの焼き体験コーナーも子どもたちを中心に人気です」。
えびせんべいの里で製造工程を見学
南知多ビーチランドは海洋生物とのふれあいにスポットを当てた水族館。イルカやアシカがショーで出迎えてくれた。2万匹の泳ぎが幻想的な世界を見せる「マイワシ流星群」には感嘆の声が漏れた。川本晃平所長は「とにかく『触れる』楽しみ。癒されますよ」。
愛嬌たっぷりのアシカがショーを披露
宿泊は南知多温泉郷の花の丸。伊勢湾を一望する展望露天風呂など海の風情に満ちている。現地観光関係者による観光説明会で、同協会の河村保専務理事は「愛知県観光は『D』がキーワード。DMO設立を検討しており、2018年秋にはデスティネーションキャンペーン(DC)。これに向けて取り組みを進めたい」と強調していた。
(長池貴志)
→魅力群雄割拠・愛知へ出陣(2) ものづくりと歴史文化に誇りに続く
1 | 2