伝統とサブカル融合のまち―世界の"アキバ"へ 観光フォーラム開催
将来の秋葉原観光のあり方を考えるフォーラムが2月15日、東京・お茶の水のデジタルハリウッド大学駿河台キャンパスで開かれた。秋葉原の商店団体や事業者、観光関係者、行政などで組織するAKIBA観光協議会が主催した。ゲストスピーカーには前観光庁長官で日本観光振興協会の久保成人会長と、箱根仙石原で30年以上にわたり訪日外客に特化した温泉宿、富士箱根ゲストハウスの高橋正美さんが参加した。AKIBA観光協議会は2016年に秋葉原エリアが観光庁の「地域資源を活用した観光地魅力創造事業」支援地域に選定されたのを機に発足。観光地としての方向性や魅力創造についての議論、受け入れ態勢の整備などに取り組んでいる。日本の伝統文化と現代文化、サブカルチャーが融合した日本を代表する観光地として、メディア関連博物館構想も含め、2020年には東京を訪れる外国人旅行者の半数が来訪し満足して楽しんでもらえる街を目指すとしている。
アキバ観光で議論
日観協の久保会長は「アキバファンだけでなく、素人というか一見(いちげん)さんに来てもらえることを考えてはどうか。そのためにアキバのとがった部分を説明する必要があります」と提案。日本最古の漫画とも言われる鳥獣戯画から絵巻物、浮世絵、そして漫画、アニメへの流れや、家電からファミコン、スーパーマリオ、そしてそれら二次元が三次元のフィギュアになり、生身のメイドに至るアキバの大きな絵柄を強調する施設や仕掛けができることに期待した。
また、高橋さんは「子どものころ日本のアニメを見て、長い夢がかなって日本に来る人も多く、宿泊客の多くもアキバに立ち寄っています。箱根はエヴァンゲリオンの舞台でもあり、箱根とアキバでなにかコラボすることもできるのでは」などと話した。