再生と蘇生の旅へ 和歌山県熊野本宮
和歌山県・熊野本宮観光協会の菊池博子会長、副会長の小渕てるみさんと名渕敬さん、理事の小淵浩史さんと堀克也さん、事務局の坂本成さんと中正次さんがこのほど、トラベルニュース社大阪本社を訪れ、信仰や自然に裏付けられた再生、蘇生の旅の目的地として熊野をアピールした。熊野エリアは欧米が中心だが、香港や台湾などアジアからの来訪者も目立ってきた。参詣、巡礼の道として世界遺産に登録されている熊野古道とスペイン・サンティアゴ巡礼道の両方を完歩するスタンプラリーの達成者は2年弱で500人近くに達している。
菊池さんは「今年は郷土が生んだ偉人、南方熊楠翁生誕150年です。粘菌を研究し熊野の自然を愛した先駆的なエコロジストです。その生き様を改めて顕彰し、信仰や健康を目的とした旅行者を国内外から受け入れていきたい」とし、奈良県や三重県と一緒に誘客態勢を整えていくと話す。
高野山と熊野本宮大社を結ぶ巡礼バスは今年4月から毎日運行する。平日は1往復、土日祝は2往復。世界遺産エリアを南北に縦断する公共交通として利用増が見込まれている。名渕さんは「これまでは限定運行でしたが、11月末までの毎日運行なので、旅行会社やお客様の認知が高まるはずです」と期待する。
交通面では、国道311号などが整備され、伊勢神宮まで約20分短縮。熊野本宮大社と伊勢神宮の間が2時間半で行けるようになった。「鳥羽でレンタカーを借りて熊野に来られる首都圏のお客様が増えてきました。『伊勢に七度(ななたび)、熊野へ三度(みたび)』が周遊ルートとして復活しはじめています」と堀さん。
和歌山県熊野本宮の皆さん