【書評】『TOKYO-BRIDGE 東京ブリッジ』佐藤洋二郎著
日本の高度経済成長期、右肩上がりの経済を牽引(けんいん)した「団塊の世代」も、2000年代に入って日本の経済の低迷が顕著になると、その多くは「定年」で仕事の一線から去った。あの時代の東京は多くの「ふるさと」を持つ人であふれた。東京にはいくつかの川が流れ、そこには多くの「橋」がある。東京という都市にとって「橋」は、象徴的なその土地を特徴付ける「指標」の一つだ。東京の景観は時代とともに変わっても、橋はなかなか変わらない。