【書評】『霖雨』葉室麟著
江戸後期の儒学者で教育者、広瀬淡窓(たんそう)(1782~1856年)を主人公にした、直木賞作家の新作小説。淡窓は豊後日田(大分県)で私塾「咸宜園(かんぎえん)」を営み、勉学による人格の涵養(かんよう)を説いた。家業を継いだ弟、久兵衛とともに、権力の横暴にも耐え、清冽(せいれつ)な生き方を貫こうとするが、西国郡代(さいごく・ぐんだい)らの理不尽な要求は増すばかり。
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