【歴史の交差点】明治大特任教授・山内昌之 ヘロドトスの悪意
職業として歴史学を選んだ人間なら、どのテーマでも多国間の共同研究や共通認識がたやすく成立すると考える人がいる。これは大きな誤解である。そもそも、近現代の領土帰属や戦争責任の問題に限らず、古代史においてさえ、現在の国家の枠組みや国境にかかわる神話や伝説の評価が国によって異なるのは何も珍しいことではない。
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