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やまなみ街道を売る 沿線4観光協会がツアー販売を相互委託

やまなみ街道を売る 沿線4観光協会がツアー販売を相互委託
昨年春に全通した中国やまなみ街道(中国横断道・尾道松江線)沿線の広島県庄原市、尾道市、三原市、島根県松江市の4観光協会がツアー販売で連携する。このほど、各協会が企画した着地型ツアーの販売を協会間で受委託する契約に調印。相互に商品を販売することで「やまなみ街道」としての一体感を醸成し、エリアへの誘客の拡大、周遊の促進につなげたい考えだ。やまなみ街道の全通で地域が賑わいをみせるなか、昨年、庄原市観光協会が広島県内で初の地域限定旅行業登録を取得するなど、今回の4観光協会は旅行業登録を持ち、着地型ツアーを企画・販売している。やまなみ街道沿線としてスタンプラリーの開催などで各市は連携してきたが、さらに戦略的なエリア活性化を図ろうと今回の契約につなげた。 契約は、広島県三次市内で同日に開かれた「しまなみ・中国やまなみ沿線観光協会連絡協議会」の総会で各協会代表者が調印。ツアー販売の契約や代金の受け取りなどを相互に行うほか、4協会の周辺市町との連携も深め、共同でのツアー商品の開発など沿線周辺全体の活性化も視野に入れている。 やまなみ街道の利点は、一部区間を除いて通行量が無料ということ。さらに尾道―松江間は従来から約80分短縮して約2時間30分、乗り降りも容易と、沿線の周遊がしやすい。今回の相互販売契約はこの利点を最大限に生かそうという考えに基づいており、地域間連携の強化で街道沿線観光の幅の拡大を図る。 庄原市観光協会の坂田忠則さんは「それぞれの着地型旅行企画を地域全体で売る。画期的なシステムだと思いませんか」と話す。全通によって観光素材の掘り起こしが進むやまなみ街道。広域連携の新しい成功事例になるか、期待が集まる。
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